El Durazno by Francisco Velasquez

El Durazno（エル・ドゥラズノ）

このマイクロロットは、ホンジュラス・インティブカ県マサグアラ（Masaguara, Intibucá）にあるフランシスコ（Francisco）の農園「エル・ドゥラズノ（El Durazno）」で生産されたものです。農園は標高1,700メートルに位置し、ここで彼は美しいブルボン種を栽培しています。
フランシスコは、この地域でスペシャルティコーヒーの栽培に取り組む生産者グループ、インティブカ・コレクティブ（Intibucá Collective）のメンバーでもあります。

この地域の高い潜在能力と、フランシスコのような生産者たちが身につけた技術的知識によって、このような素晴らしいコーヒーが生まれています。

概要

• 地域：ポソ・ネグロ（Pozo Negro）、マサグアラ（Masaguara）、インティブカ（Intibucá）

• 年間生産量：50袋

• 精製方法：ウォッシュド（Washed）

• 栽培品種：ブルボン（Bourbon）、カトゥアイ（Catuai）

• 年間降水量：3,000mm

• 収穫期：1月〜5月

• 等級：マイクロロット（Micro lot）

農園について

このコーヒーは、ホンジュラス・インティブカ県マサグアラのエル・ドゥラズノ（El Durazno）農園で、フランシスコ・ベラスケス（Francisco Velasquez）氏によって生産されました。

フランシスコ氏は2009年に農園を購入し、コーヒー栽培を始めました。その3年前の2006年には、農園を購入するための資金を貯める目的でアメリカへ渡り、働きました。2009年にホンジュラスへ帰国した後、ポソ・ネグロ地域で2ヘクタールの土地を取得し、コーヒーの植え付けを開始しました。

その後、技術者が農園を訪問した際、土地がスペシャルティコーヒー生産に非常に適していることが指摘したことをきっかけに、より良い価格で販売できる可能性を知ったフランシスコ氏は、スペシャルティコーヒーへの挑戦を決意しました。地元の成功した生産者たちに刺激を受け、インティブカ・プロジェクト（Intibucá Project）のファシリテーターであるロニー・ガメス（Rony Gámez）から技術指導を受けることで、大きな改善を遂げました。

この経験を通じて、ミルの改修やソーラードライヤーの設置、さらにコーヒーの精製方法を一から見直す決意を固めました。

2022年Nordic Approachとの取引では、初めて適正な価格で取引できたことに大変喜ばれていました。得られた収入でご家族の生活をより良くしながら、今後も品質の向上に努めていきたいとのことです。

インティブカ・プロジェクト（Intibucá Project）

ホンジュラス産コーヒーは、適した地域で生産され、丁寧に精製されることで驚くほど優れた品質を発揮します。他の中米諸国のコーヒーに比べ、より複雑で、深みと豊かさを持つのが特徴です。

多くのスペシャルティコーヒーバイヤーはサンタ・バルバラ（Santa Barbara）県に集中していますが、Nordic Approach はホンジュラスの他地域にも可能性を見出そうとし、探索を進めました。その結果、インティブカ県（Intibucá）が、「美味しいコーヒー」と「市場を見つけさえすればさらなる発展が見込める潜在力」を併せ持つ地域として際立っていました。

現在、Nordic Approach はマサグアラ市ポソ・ネグロ地域の60人の生産者グループと提携しています。彼らは知識共有と学びの場として組織化され、毎年リーダーを選出しています。近年はウィルマー・アレクシス・グラウ・モントーヤ（Wilmer Alexis Grau Montoya）がその役を担っており、彼に対するメンバーの厚い信頼が感じられます。

彼らは定期的に会合を開き、生産管理・品質向上・相互支援を目的に活動しています。

このグループは、ウェットミル、乾燥設備、生産体制などへの再投資に多大な努力を注いでおり、ホンジュラスでは珍しいほど高いトレーサビリティとマイクロロット分離管理を実現しています。

Nordic Approach はこのグループと協力し、彼らのコーヒーに対して安定した市場を確保し、品質向上と収益増加を長期的に支援することを目標としています。

地域への影響

この生産者グループは、設備・乾燥場・生産基盤の再整備に向けて大きな努力を続けています。
この取り組みにより、高品質マイクロロットの分離と完全なトレーサビリティが可能になりました。
ホンジュラスにおいて、これは極めて珍しい発展です。

Nordic Approach の目標は、彼らが安定した市場で継続的にコーヒーを販売できるよう支援すること、そして品質改善と収入向上を促進することです。

ロニー・ガメスは、生産者とバイヤー間のコミュニケーションを調整し、取引関係を管理する役割を果たしています。
この仕組みにより、生産者は自らの専門分野である高品質なコーヒー生産に集中することができます。

このパートナーシップの特徴のひとつが支払い構造です。他地域では現地通貨での取引が一般的ですが、このグループでは、ロニーの手数料とミルへの支払いを差し引いた後、生産者は米ドル（USD）で利益を受け取ります。

これにより、生産者は為替変動の影響を受けにくく、安定した収入と柔軟な経営を確保しています